Asian Le Mans Rd.2 FUJISPEEDWAY

 

開催地:富士スピードウェイ/4.563km

921日(予選)天候:晴れ

コースコンディション:ドライ 観客数:5,800

922日(決勝)天候:晴れ

コースコンディション:ドライ 観客数:7,800

 

タイヤトラブルにより上位入賞を逃す。

 

9月21日(土曜日) 公式練習 10:15~
金曜日の練習走行にてセットの方向も見え、順調な仕上がりの「IWASAKI OGTRacing GT-R」。土曜日は午前中に1時間の練習走行、午後からは予選30分が1名で行われる。先日のRd.6富士戦にてTOPタイムをたたき出した岩崎選手から先ずはコースイン。マシンセット確認にハード系のUSEDタイヤで8周し、その後NEWタイヤで7周を走行。3周目にその時点でクラス3番手タイムの1'39.939秒を刻み、午後の予選に大きな期待が持てる内容であった。

残り30分、そのセットを確認のためスシュコ選手に交代した2周目、タイム計測することも無く100Rにてあろう事か左後輪タイヤがバースト。スシュコ選手の高判断にてマシンに損傷も無くバーストタイヤを引きずりながらピットイン。TEAMは、装着していた37LAPのUSEDタイヤに原因があると疑い、先ほど39秒台を出したタイヤにチェンジ。再びスシュコ選手のドライブで走行を再開する。

マシンもスシュコ選手も仕上がりは良く、40秒台での走行を行う。確実に上位でフィニッシュできるパフォーマンスを確信した5周目に「またタイヤがバーストしたよ!!」との悲痛な叫びが・・・。今度は300Rのブレーキポイントでのバースト。完全にタイヤが外れ走行不能に陥ってしまい、このセッションは終了2回のバーストだったが、ホイールを1本損傷したレベルでマシンにはダメージが無く、午後の予選には影響無く幸いであった。しかし、このタイヤの問題は午後の予選、明日の決勝に不安が残る結果となった。

公式予選 13:55~14:25

通常のシリーズ戦とフォーマットが異なり、予選は30分間。この時間内であれば、タイムアタックのタイミングはTEAMが自由に選択できる。

「IWASAKI OGTRacing GT-R」は、練習走行に於いては常に上位タイムをマークする岩崎選手がアタック。残り時間13分でコースインした岩崎選手は、ゆっくりとタイヤを暖め、内圧を上げる為に完熟走行に入る。タイヤの内圧セットは計測4周目に合わせており この1周、1発が勝負となる。ところが、その絶妙なタイミングでアタック出来ず・・・。グリップ、タイヤ内圧が求めている数値に来なかったのか、アタックタイミングに合わせ切れなかった様で。ほぼアタックらしいアタックが出来ずにタイムアップ。1'40.112秒と朝の練習走行のタイムを上回ることもなく、まさかの予選10番手と下位に沈む。

期待が高かっただけに非常に残念な予選順位であったが、明日は3時間という長丁場のレース。マシン、ドライバーパフォーマンスの高い「IWASAKI OGTRacing GT-R」にとって、下位グリッドからの追い上げに期待する結果となった。

岩崎祐貴選手
「予選に入り、全くタイヤのグリップが出ず・・・意味不明です。コンディション変化とも言い切れないので原因は何か?悩ましいところです。しかも、最後は足回りからなのか、細かな振動が出ており、何かしらのトラブルが起きているのを感じました。本来のフルアタックをお見せしたかったのに、この状況は非常に不本意です。でも、マシンも乗り易く、スシュコ選手も速いので決勝は期待できます。頭を切り替えて挑みますので応援宜しくお願いたします。」
(イゴール・スシュコ選手)
「マシンパフォーマンスが高いだけに、タイヤがバーストが非常にネックです。朝の練習走行で2回も発生してしまいました。これでは上位を狙う前に完走すら危うい状態。しかも本気でデンジャラス!!色々な側面からTEAMは分析し、タイヤメーカーと早急に対策をして欲しい。ドライバーが出来る事は非常に少ないので・・・。
アジアンル・マンは我々「IWASAKI OGTRacing GT-R」を応援してくださるたくさんの企業様、お客様が観戦に来てくださってるので、明日はその期待に応え、表彰台を岩崎選手と狙いに行きたい。そのくらい自信もあるので 楽しみにしてください。」
金曽裕人監督
「金曜、土曜日の流れを見ている限り、ドライバー、マシンは仕上がり良好である。だが、そのいい流れを阻害する何か大きな負の部分を感じる。通常で言えば、これは勝つパターンのいい流れである。なので、前向きに明日は表彰台を目指す為に全力を尽します。それにしても、なんだろう?この噛合わないスパイラル…さすがに悩みます。」

9月22日(日曜日) 決勝レース14:00~
SUPER GTシリーズとは違い、朝のフリー走行が無いアジアンル・マンでは決勝前のグリッドへの試走で10分間の走行枠がある。昨日、遅くまでメンテナンスを行った「IWASAKI OGTRacing GT-R」をスタート担当の岩崎選手が1周の走行確認を行いグリッドに収まる。

14時に決勝レースがスタートし、総合14番手(SUPER GTクラス10番手)スタートの「IWASAKI OGTRacing GT-R」は無難に1コーナーへ消えていく。そこから早速、岩崎選手が持ち前のパフォーマンスを発揮し、オープニングラップでまず52号車をオーバーテイク!その後8周目までには3台をパスし、総合10番手まで浮上。その翌周、クラス違いの車輌をパスして総合9番手。これでSUPER GTクラスの中では7番手。しかも5番手のマシンまでは数珠繋ぎ状態となり、いつでも上位を狙えるポジションで20周までを走行。ところが、その20周目にバックマーカーのGTC車両をパスする際にヘアピンで接触してしまい、その行為に対してドライビングスルーペナルティーを受けてしまう。これにより順位を11番手と下げてしまったIWASAKI OGTRacing GT-R」は、接触による影響からか?その数周後、リアタイヤの異変を訴えた為、予定より早めの27周でピットイン。

メカニックの素早いピット作業でアドバンテージを少し築き、スシュコ選手をコースに送り出す。スシュコ選手もタイヤが暖まってからの10周は41秒台を連発する速さを見せ付け、計算上は7番手までポジションを回復する脅威の追い上げを見せる「IWASAKI OGTRacing GT-R」。スシュコ選手のスティントは40周を予定。ところが15周目に「左後ろのタイヤ内圧が上昇し落ちてこない」「なにかやばい感じ」と無線が入る。その直後の17周目のストレートで無線からの絶叫と共に、タイヤバーストしながらパーツを散乱させてスローダウンする「IWASAKI OGTRacing GT-R」の無残な姿が・・・。

ペースも非常に良く、トラブルが無ければ上位入賞も期待が出来た「IWASAKI OGTRacing GT-R」のアジアンル・マン挑戦はあえなく終了となった。

これだけのパフォーマンスがありながら、一番の不安要素であったタイヤバーストにて全てを失ってしまった。しかし全力で戦った結果であり、ドライバー、TEAMは納得している。残り、シリーズ2戦は、優勝の2文字を応援してくださる皆様にお届けできる様に、今まで以上にプッシュして必勝体制で臨みたい。

岩崎祐貴選手

「決勝は思うようにオーバーテイクができ、非常に爽快で気持ちよくレースができた。しかし、20周めの接触のペナルティーは想定外でした。1台分のスペースが充分あるのに逆に接触された側で、SUPER GTの規則では自分が被害者なんですけどね・・・。ともあれこのペナルティーでオーバーテイクした貯金を使い果たしたのも事実であり、これに関しては反省します。その後のスティントでの、スシュコ選手の巻き返しも素晴らしく、今日は素敵な1日になる予定でしたが、レースウイーク通して3回目のタイヤバーストでリタイア・・・。同じGTーRの5号車も左後輪がタイヤバーストし、タイヤかマシンのどちらかに大きな問題が有りそうです。僕達は与えられた物で最善を尽くしてますので、改善をお願いしたいです。そして残り2戦ももちろん全開で挑みますので応援宜しくお願いいたします。」

イゴール・スシュコ選手)

「さすがにストレート区間でのタイヤバーストは本当に怖かった。壊れたタイヤが暴れて、マシンのリア周りはボロボロになったが、大きなクラッシュをしないでコントロールできてホッとしてる。1番の不安要素であったタイヤバーストが決勝で出てしまったのは、成るべくして成った事だと思う。この対策は本気でやって欲しい。勝つか負けるかというのは、この対策後の話になることだと思います。しかし、今回のレースは良い結果が見えてただけに本当に悔しいです。残り2戦で確実に表彰台を狙いに行きますので期待してください。

金曽裕人監督

「今回、総括の言葉が出ない程フラストレーションが溜まったレースでした。先ずは、その中で自分で改善できる事、自分が反省することを1番に行います。いつも全力で挑むドライバー、STAFF、関係各位の皆様、そして温かく応援くださるファンの皆様、ご支援くださる企業の皆様にいつも感謝しております。その皆様の為にも、残りの2戦で必ず栄光の頂上に立つ2人をお見せいたします。それがOGT&aprの有るべき姿だと自負しておりますので!」